ブラジルの赤い土
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 ブラジル旅行bR

1985年9月20日(金)
 午後2時30分テレジーニャ-PI着、午後5時発のべレン-PA行きのバスがまたまた遅れて午後6時15分に出発。

9月21日
 べレンの手前80kmのカスタニアール-PAに到着。ペトロリーナから1,584km、2晩のバスの旅に少々うんざり。道中、代わりばえのしない景色が続いたのでした。小沢君にとっては2,718km,4晩の旅。本当にお疲れ様でした。
 バスターミナルからアマゾニカ農協に電話するとすぐに迎えに来てくださり、私たちは京都市出身の関岡 淳一氏宅にお世話になることに。お話を伺っていると、なんと関岡 氏は私の出身高校の先輩である事がわかりビックリ。29年前(1956年)に、ご家族で移住してこられお母様、弟さん、妹さん3人が近くにおられます。ポルトガル語が堪能で、組合の理事として対外折衝でも活躍されています。ピメンタ(胡椒)、牛200頭の牧場やデンデヤシ、アセローラも新植中です。また、カスタニアールでは京都市出身のSさんとも会うことが出来ました。彼は私より1才年上で赤城山の海外移住研修所32期生の先輩です。ちなみに私は42期生です。

9月22日
 関岡 高彦氏(淳一氏の弟)の農場で収穫間近のピメンタ畑を見せてもらう。こちらはキャタピラーのブルドーザーも持っておられました。
 午後は、赤城山18期生、宇田川 氏の農場を見学。ピメンタ、デンデ、かぼちゃや果樹(ライム、マンゴー、アボガド、パパイア、マラクジャ)の混植が行われていました。

  ピメンタ畑

9月23日
 大屋 氏の農場の見学。こちらでは、みかん、ライムのほかアブリコ、ププーニャ、クプアス、サプチーニャ、カランボーラなどの果樹が植えられ、下草にコエラリアというマメ科の牧草を植えて緑肥とされていて、私の目ざすひとつのモデルとなっていました。
 以前は、ピメンタの大規模で単一栽培であったけれど、根腐れ病が広がり果樹、野菜、畜産も含めた多角化が進んでおり、組合の方々の研究熱心さが伺えました。
 夕方、アマゾニカ農協のご好意でサンタイザベル ド パラー-PAのパラエンセ農協まで送って頂く。カスタニアールからべレンに向かって30kmの街です。ここでは組合で一番大きな農場を経営されている藤原 英彦氏宅でお世話になりました。あいにく藤原 氏は組合のデンデヤシ搾油工場の機械の件でブラジリアとサンパウロに出張中で、奥様にいろいろとお話を伺いました。

9月24日
 藤原 氏の農場では、デンデ畑300haのうち150haの収穫が出来ていました。あと果樹(パパイア、メロン、マラクジャ、アボガド)を植えておられます。また、こちらでもブルドーザーを所有されています。赤城山40期生の牧田さんも働いておられました。
 組合ではデンデヤシ搾油工場を稼動させる計画が進んでいました。

  デンデヤシ

9月25日
 朝、べレンに向け出発。1時間で到着。市内バスでJAMICに行きトメアス産業組合のベレン事業所まで案内してもらう。27日に組合のテオドーロ ナガノ氏のトメアス行きの車に便乗させてもらう事になり、それまではベレンの市内観光です。まずは宿探し。日系の下宿屋ペンソン渡辺に宿をとり純日本料理を堪能する。

9月26日
 アマゾン河のほとりにあるメルカード ヴェル オ ペーゾ、フォルテ ド カステイロなどを歩く。屋台で食べたタカカー、念願のアサイ ドーセ、カメ、カニ、ピラルクーなどのアマゾン料理はどれもこれも美味。すっかり観光気分です。
 10月2日のベレン−マナウス間の船の切符の手配をアマゾン トラベル サービスに頼む。

 
ベレンの街並みの向こうに見えるアマゾン河

9月27日
 テオドーロ氏運転の車でトメアス-PAに向かう。205kmの道をバルサ(渡し舟)に1回乗り、土煙をまき上げて4時間ほどで着く。トメアスでは坂口 陞氏のお宅でお世話になりました。坂口 氏のところには、果樹や野菜、木材用、薬用、香料用の樹木も含めると72種が植えてあるそうです。
  
坂口農場のゴムとカカオ           坂口農場のアサイーとコーヒー

9月28日、29日、30日
 トメアス産業組合の農業技師、小早川 氏に元 JAMIKの農業試験場や、組合の農業試験場、ジュース加工場、ゴムの加工場、農家もいろいろと案内していただく。こちらも以前のピメンタの単一栽培から複合経営をされようとしていて、果樹と野菜は地元のトメアス向け、ベレン向け、輸出用と出荷先も色々と組み合わせておられます。野菜は、この熱帯の地にもかかわらずりっぱなものが作られていました。また自家製のチョコレートをご馳走にもなりました。
 坂口 氏のところでは、いろいろと興味深いお話を伺うことが出来ました。また和歌山県の山間部のご出身で、茶粥をご馳走になりました。

10月1日
 午後1時のバスで、乾季のため土ぼこりで赤茶けた街を後にベレンに戻る。行程205km。今夜もペンソン渡辺にお世話になる。

10月2日
 船の切符を港まで買いに行き、JAMICに挨拶に行くと支部長に激励されました。アマゾン旅行者のための黄熱病の予防注射をすませ、船内で使うハンモックを買い込み乗船。

 マナウス行きの船

 
持ち込んだハンモックをデッキに吊るす

 ベレン−マナウス1,713kmを5泊6日、ハンモック持ち込み、全食事つきで300,000cr(約30j)。ENASA社の双胴船で船医も乗っており、掃除は日に3回するし清潔で気持ちよかったです。ちなみに個室、エアコン完備、プール付きのものは、2,000,000cr(約200j)です。この差は大きい
 アマゾン河は波もなく、すべるように河を上っていきます。時には河イルカが顔を出して喜ばしてくれます。同船者と仲良くなり、みんなで歌を歌ったりしながらのゆったりとした船旅です。

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